朝の訪問者

 朝になって目覚めると、覚醒しきっていない頭を布団の中で抱えて、「今日一日くらい休もう」と反芻する。
 どんな言い訳が最もらしいのだろう。
「病気」?風邪じゃあ、根性ないみたいだし、骨折じゃあばれちゃう。腹痛、いや、これは次にとっとこう。
 じゃあ、「身内の不幸」だ。誰を殺す?爺さん?もういないだろ。婆さん。本当に近々死んじゃうよぉ。親じゃあ、近すぎるし。いとこ。う〜ん、説得力に欠けるなぁ。
「前務めていたJ病院に用事」では。電話あったら、ばればれだよ。
「二日酔い」自己管理能力がないって言ってるみたいだし。
 とかなんとか考えてるうちに、担当部署の行事を思い出して飛び起きた。
 今日も悪魔は去っていった。

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