野球中継を見ることができなかった。
「うるぐす」では松井が8回に17号ホームランを打ったが、横浜に6−3で敗戦したと言っている。
松井がどのようにホームランを打ったのか、録画しておいたビデオを早送りする。
8回途中まで送って再生にして、その瞬間を待つ。
はやばやと清水は凡退。ツーアウトで迎えるは、3番の江藤。しばらくして江藤はレフト前のクリーンヒットに加えて、横浜レフトの鈴木尚が打球を後ろにそらしたことにより2塁まで進む。
このヒットは3塁走者を迎え、巨人が1点を返す。
松井がホームランを打つのはこの次である。
松井が打席に入る。
初球は、真ん中高めのストレート〜ボール(0−1)
本来の松井なら、ホームランボールだが、ホームランを打つことは分かっているので安心して見られる。
2球目は、内角のストライクからボールになるカーブ〜ボール(0−2)
この回からであるピッチャー竹下の緊張が伝わる明らかなボールである。
3球目の真ん中低めのスライダーが投げられた瞬間、松井が鋭い眼光を放ち、ものずごく速いヘッドスピードでボールをライト方向へ送り出す。
出たーー。
そう思った瞬間、ライトへ放たれたボールはフェンスぎりぎりで捕球される。
ニュースと違うじゃないか…。
そのときビデオの中のアナウンサーが言う。
「やはり、スポーツはリアルタイムで見ないと緊張感が伝わりませんねぇ…」