慣れとは何か?

 病院時代、ジョギングをしていたことがある。
 最初は健康のためとおもっていたが、段々とやめられなくなり、そのうち一日10キロを走るようになった。50分くらいかかってゆっくりとである。
 体の痛みに対しては、それを緩和させようとして、脳から分泌物が出るのは有名な話だ。
 私たちの体は常時の痛みには自然と対応できるように出来ている。それが毎日のことならなおさらである。痛みに対して分泌物が出過ぎると、ふんわりした感覚にとらわれるのは、一種の麻薬といってもよい。
 痛みに限らず、他の感覚が鈍くなるように感じるのは決して錯覚ではない。
 毎日おいしいものを食べるとおいしくなくなるのは錯覚ではないということである。

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