何度でも言うよ
もう歩けないと告げたとき
君はうつむいていた
神経も筋肉も働かない脚を
誰もいない部屋で君は叩いていた
僕を人間味がないというだろう
僕を鬼だというだろう
だけど僕は何度でも言う 君にはみんながいる
君はもう歩けない 温かいみんながいる
分かっている
決して励ましにはならない
決して解決しない
だけど僕は何度でも言うよ
君はもう歩けない
ひとり文学倶楽部の目次へ