武者小路実篤は小説や詩を書いている。
 僕は彼の小説を「極限比較」と呼んでいる。
 「友情」は、(友情)と(愛情)の選択、「愛と死」は題目通りの運命だったと記憶している。
 彼の小説は、世代ごとにいろんな感情を得る作品だと思う。
 宮沢りえが、「サンタフェ」を撮影する少し前、文庫本のCMに出ていたのが印象的である。というのも、宮沢が「ずっと後に読み返しても味がある」というような意味あいのことを言いながら握っていたのが武者小路の本で、これは前述したことに関連するのではないのか?と思うからだ。
 特に「友情」は時代を超えて小説やドラマになりうるテーマをうまく描き出している。是非一読していただきたい。
 また、詩は「武者小路実篤詩集」にまとめられている。
 これはとても読みやすい。所々拾っても良い。
 丸眼鏡をかけたスキンヘッドの爺さんは90歳で息を引き取った。

       ブレイクタイムへ        H11.8.27