この作品はホームページをつくる能力がなかった頃(1997年)、E大学サーバーを借りて現役学生に作成してもらったものを再編したものです。内容は良くないですが。

12時間耐久麻雀
in ニューグランドサウナ

12時間耐久麻雀体験記

 パチンコ店の脇から乗ったエレベーターを降りて左に回ると、制服を纏ったカウンターの男性従業員と、昔なつかしい銭湯のような下駄箱がある。
 私に一瞥をくれた彼に1600円を渡すと、首から下げるひものついた青い鍵を渡してくれた。この鍵は脱衣場のロッカーの鍵だが、食事を頼む際の暗証番号にもなる(帰る際コンピューターで食事代が追徴される。その他は全て翌日の朝九時までが使いたい放題となる)。
 お風呂、サウナ、映画(ちょっとエッチ)、仮眠室、そして麻雀場がある。 
 はっきり言って瀟洒とはほど遠い雰囲気が、そこかしこから立ちこめている。しかし、麻雀をする事だけを目的にするのなら、こんなにいい場所はない。全自動麻雀卓台が備えられていることは言うまでもない(約10台)。
 お風呂やサウナから出てきた人々に混ざって、我々も約午後七時から卓を囲んだ。途中、ビールや食べ物をさっきの青い鍵番号で頼むと持ってきてくれた(カレー、ラーメン、天丼など一杯飯屋のようなメニューで、値段、味とも普通。飲食物のオーダーストップは午前3時)。休憩所(テレビや喫煙、漫画、雑誌などが中心だが、仮眠室があるため、ここで寝ることはできない)へつながる麻雀場にはしばしば喚声が響き賑やかであるが、夜中になって睡魔が襲ってきたときにはちょうど良くなる。しかし、もっときつくなる頃には、休憩を入れて仲間とお風呂に入ってみた。
 夜中だけあって、20から30畳位の浴室に、L字型に湯船がこじんまりとある。1人がお湯につかり、1人が髭を剃っていただけだった。壁の陥穽からのお湯が湯船に落ちているところから少し離れて入ってみた。
「熱い!よくこんな温度に入っているな」
というのが実感だったが、慣れてくるとこれまた変に気持ちいい。
 再び麻雀場に帰ると、最前まで5台埋まっていた麻雀卓も囲んでいるのはあと1組だけ。我々がそれに加わり2組になり、時計を見ると午前4時! しかし、熱い風呂のせいか睡魔は去り、新たな戦意が私に沸き立った。
 7時頃周りには誰もいなくなった。とうとう12時間耐久レース成功である。私は朝方、小四喜(しょうすうしぃ)を上がり、何とか2位につけることができた(といっても、3人中だが)。
 そして、午前8時には朝食を終え、仕事に向かったのであった。
ブレイクタイムに戻れない(おいおい、嘘言うな)