太っているというのを、かなり多くの人が体重が重いことだと思っているが、それは本当は間違っている。体脂肪率をさげるのが本当のダイエットである。曙太郎を太っているとは思うが、ボブ・サップを太っているとは思わない。
それを知らない方はダイエットにおいて、食事の極度な制限やサウナ、長期間続かない運動、コルセット等をしている。人間には、内臓を機能させたり、筋肉を動かすための基礎代謝というものが必要であるが、前述のすべ゛てがその基礎代謝を下げ、太りやすい体質を一生懸命作ろうとしている。お気の毒である。
極度の食事制限は、基礎代謝に必要なエネルギーをまかなうことさえできず、全身の筋肉を痩せ劣らせてしまう。当然基礎代謝は下がり、少し食べただけで脂肪となる体をつくりあげる。
サウナは一時的に水分を出して体重を下げるだけであり、水を飲めばすぐ元に戻るし、脂肪は全く減ってはいない。
続かない運動は、基礎代謝があがる前に運動をやめてしまうので、運動中と同じ食事をしていたのではやはり太ってしまう。
コルセットは大体、腹部に巻いている方が多いが、長期間それをしなければならないのは、脊椎や椎間板系の疾患がある程度以上重度の場合だけである。矯正コルセットの場合もそうだが、長期にわたって着用していると確かに腹部はある程度ひっこんでスマートに見えてくる。ただ、それは脂肪がなくなって痩せたのではなく、腹直筋、腹斜筋、背筋群等が痩せただけである。つまり、基礎代謝はさらに下がったので、下腹部にしまりがなくなり太りやすい体になったといえる。しかも、筋力が落ちているので、腰痛を起こしやすい体にもなったといえる。
これらの方は太りやすい体質を作っていることに気づかずに、更なる食事制限をすることになり、さらにやつれて、もっと基礎代謝が下がり、さらに太りやすくなり、またさらなる食事制限をおこなうこととなる。拒食症や多食症のはじまりである。つまり、バケツの穴を小さくしているのに水が少なくならないと、入れる水を少なくしようとしているのである。
最近、やせるというサプリメントや痩身クリームもよく噂をきくが、99.999999%まがいものである。下剤がはいっていて吸収を悪くしたりして、一時的にやつれるだけである。痩身クリームにいたっては、その意味がよく分からない。そんなものは存在しない。もし、言えるとすれば、クリームを塗ったときのマッサージ効果で、むくれが一時的になくなるだけである。
では、どうすれば正しいダイエットが行えるのか?
それは、基礎代謝をあげることである。間違っても極度な食事制限をしてはいけない。太りやすい体質を作るので、逆効果である。
適度の運動(有酸素運動で脂肪を燃焼)や筋力強化(筋肉の強化で基礎代謝をあげる)、そしてそれに見合った食事(低脂肪、高蛋白食)である。うまくすれば、食事量が増えても痩せることもありうるだろう。しかも、ある程度筋力強化できれば基礎代謝は継続的にあがっているので、運動量は減らしても良いだろう。