嫌われる人

 病院に勤めていた頃、同じ課の同僚が私以外すべて女性だった時期が3年あった。
 それが影響しているのだと思うが、私は権利を主張する女性には義務を要求する気持ちが他の男性より強いと思う(別に男尊女卑主義者ではありませんが…)。
 別に彼女たちと仲が悪かったわけではないが、性別上どうしても(大勢)対(個)の図式になることも多かった。若かったこともあり、意に反していても、どうしても大人数には口を出せなかった。
 嫌われないよう人に合わせて消えていく自分の存在に、腹が立つのを通り越して悲しかった。しかし、それは大きな勘違いであることに何年も経って、本当に気づいた。
 人に嫌われるのは、他の人に合わす人に多く、反対の立場をとっても、ちゃんと自分の意見を持って言える人は、嫌われるどころか最終的には頼りにされるのだ。
 そんなことに気づいたあのころ。いい人生経験だったと今は懐かしく思う。

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