記憶

 記憶は脳に保存されている。それは、視覚的なもの、匂い、聴覚的なもの、味覚的なもの、その他もろもろである。
 しかし、脳を
直接つつくと場所によって、現実にはありもしない音や味や視覚が断片的に蘇ったりする。これは本当だ。
 夢は、眠りが深いところから浅いところへ脳をつれていくための刺激によって、「あらゆる過去の記憶」と「日常の潜在意識下の思いの記憶」がからまって現れるのだと思われる。
 痴呆患者は昔の記憶の保存が残されていることが多いから、しきりに昔のことを言うし、最近のことや今のことはほとんど保存されにくいので、まだ言ってないと脳が勘違いしてしつこくなる。それに対して怒っても全く意味がない。むしろ、本人が今言ったことが脳に保存されるまで聞いて上げた方がよいと思われる。
 幻聴や幻視を特別な病気だと思っている人がまだまだ多いが、それは夢を起きているときに見るにほぼ等しい。脳への何らかの刺激が、そうしたものを引き起こしているだけであろう。

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