限りなく透明に近いブルー
「
村上龍」
という名前を聞いたのは芥川賞が最初だった。
従来の文学は、性的表現の壁を破ったと言っても、川端康成の障子や石原晋太郎の太陽だった。
ドラッグ、黒人を絡めて恍惚を書きつづるような
純文学
は存在しなかった。山田詠美らの、はしがけとでも言おうか?
どろどろしたものまでもを、あっさりむしろ爽やかに表現する。
しかしながらこの本は、文章表現が難しすぎる。この本は150ページ前後のものだが、すらすら読めたりはしない。こんな本に出会ったのは、古語体作家以来だ。でも、読破したときはマラソンを完走したときのように、自己満足に陶酔させられる。
群像新人賞と同時に芥川賞を受けた彼は、この題名だけが一人歩きして社会現象となったとき、読んでいない者までを範疇に納めて社会的地位を確立した。
村上春樹と今だに間違える人が居るのは、ちょっと残念だけど。
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