子供の頃学校の意地悪クイズで、
「24の瞳があるとき、何人いるでしょう?」
という問題が流行ったことがある。
 素直な答えは12人なのだが、意地悪クイズなので、
たんげさぜんが2人いるので、13人」とか、
めくらが3人いるので、15人(
この表現は言葉狩りに遭うかもね)」
など、おいおい、と言いたくなる答えだった。

 実際の「24の瞳」でも、ラストシーンの同窓会で盲目の元少女が登場する。
 作者の壺井栄さんは、見えない瞳を数に入れていたのだ。見えなくても、人権を持たせていたのだ。盲目の原因は、戦争だったと記憶している。
 このシーンは想像をかき立てるいい場面である。
 見えないはずなのに学校時代の写真の上で、みんなの位置を指でたどってみせたり、昔話をしたりする。
 この本は、爆弾もピストルも死人も直接は表現しない静謐な反戦小説である。是非読んでもらいたい。
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