教育学に携わる機会があって、ルソーの「エミール」を読んだことがある。
 はっきりいって難しい。いや、その前に日本語が分からない。何度も途方に暮れたのを思い出す。
 人間の記憶ってものはいい加減なもんで、今覚えているのは次のような「教育法を示唆するエピソード」だけである。
 文字を読み書きできない子供がいる。この子に、「文字を覚えろ」なんて言うのは、逆効果である。じゃあ、どうすればいいのか。ここでのエピソードでは、この子へ手紙を書くというものだった。その子は、手紙をもらったのが嬉しくて、一生懸命文字を理解しようとするのだそうだ。
 そんなにうまくいくかどうか別として、もし教育学を勉強する人は、いろんなヒントがあるようなので、一度だけは読破すべきだと思う。

      ブレイクタイムヘ        H11.8.30