永遠の命
「銀河鉄道999」というアニメがあった。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」ではない。
両親を殺された星野哲郎は、永遠の命を手に入れられるという謎の女性・メーテルの言葉を信じて銀河鉄道999に乗り込む。
誰でも永遠の命に憧憬したことがあるはずだ。事実、当時中学生の私はそう思っていたひとりだ。
しかし、さまざまな奮闘の末、終着駅にたどりついた哲郎は永遠の命を手に入れることをやめてしまう。当時の私は「なぜ?」という感情が湧き上がり、その後何年もの間その疑問を持ちつづけた。
考えてみてください。永遠の命。
老化もなく、やりたいことをする時間がいくらでもある生活。
そこに潤いがあるだろうか。一生懸命になれるだろうか?
今日やらなくても、永遠の明日があるのだ。やるわけが無いと思う。嫌なことも積み重なって、ちっぽけなこと意外は永遠に覚えているのだ。
限られた時間の中で何かを選んでやろうとするから尊いし、限られた命だから美や愛情が存在するのだと思う。永遠の命を持つ人がいたら、その瞬間にそれらの価値は色あせてしまうだろう。
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