電磁波と医療機器

 携帯電話が病院では使用禁止になっているのは周知の通りである。
 では、携帯電話のどのような電磁波がよくないと言われているのでしょうか。
 携帯電話の周波数は800MHzから1.5GHzの範囲、出力は0.6から1ワットである。
 呼吸循環補助装置やペースメーカーのような電子機器も誤作動を起こす可能性がある。 病院で行われているマイクロウェーブという丸い球のお化けを肩や腰にあてる治療法がある。このマイクロウェーブは、携帯電話に比べものにならないほど、機器に影響を与える危険性がある。マイクロウェーブは2.45GHz、出力は100ワットだから、携帯電話より大変大きな電磁波を発生する。
 ペースメーカー協議会では「ペースメーカーの埋め込み部から22cm以上離れて使用すること」という規定がある。この規定をもとにすると、携帯電話から22cm離れたところの観測電力は0.15mW/cm2である。同じように100ワットで照射しているマイクロウェーブを観測測定すると携帯電話の危険性が規定されている0.15mW/cm2の値は、25mである。これはその部屋に入ってはいけないと言うのと同義であると思われる。
 念のため言っておくと、最近のペースメーカーはシールドが施され、影響をうけたときも正常に作動するよう設定されている。

 <参考文献>
神戸大学・篠原英記,電磁波と精密機器について,理学療法ジャーナル,Vol34 No1,52,2000

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