2001年度介護支援専門員実務研修受講試験問題(2001.11.11実施)

(管理人談)
 過去の情報・最新情報・そして独断と偏見で以下の点数が合格ラインだと推測しました。
 むろん、責任は持ちかねます。
 他分野が満点でも、ひとつの分野が下の点数以下だとアウトーー、かも?

 

介護支援分野25問

保健医療基礎15問+総合5問

保健医療総合5問+福祉15問

福祉分野15問
医師・歯科医師等

18/25以上

……

……

12/15以上
看護婦・保健婦等

18/25以上

……

16/20以上

……
福祉士等

18/25以上

15/20以上

……

……
相談業務等

18/25以上

15/20以上

……

12/15以上



介護支援サービス分野


〔問題1〕 近年の高齢者及びその家族の状況について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 全人口に占める後期高齢者の割合は、増加している。
2 要介護者の発生率は、一般的に年齢層が高くなるにつれて上昇する。
3 高齢者とその子供との同居率は、上昇する傾向にある。
4 寝たきりの高齢者と同居している主な介護者の約半数は60歳以上である。
5 寝たきりの高齢者の主な介護者の約半数は、女性である。

〔解答1〕 1・2・4
 4は例年のお約束。もうそろそろ、数字変わってるとおもうけど。
 5は85.1%というのが基本テキストの常識。


〔問題2〕 介護保険制度における地方自治体の役割について正しいものはどれか。
1 事業者および施設の指定は、市町村が行う。
2 介護支援専門員の登録は、市町村が行う。
3 被保険者の資格管理は、市町村が行う。
4 介護保険審査会の設置・運営は市町村が行う。
5 財政安定化基金の設置・運営は都道府県が行う。

〔解答2〕 3・5
 そのとおり。


〔問題3〕 介護保険の被保険者について正しいのもはどれか。2つ選べ。
1 第一号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者である。
2 第二号被保険者は、市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の国民健康保険加入者である。
3 日本国籍を有しない外国人であっても、在留資格を有する場合には被保険者となることがある。
4 被保険者としての要件を満たす者は、その旨を市町村に届け出た日から権利と義務が発生する。
5 被保険者証は、交付請求の有無にかかわらず、全ての被保険者に交付される。

〔解答3〕 1・3
 2は、国民健康保険加入者を含めた医療保険加入者。


〔問題4〕 介護保険制度と他制度との関係について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 介護保険と医療保険とで給付内容が重なるものについては、医療保険の給付が優先される。
2 利用者が判断能力を喪失し、かつ家族の援助が受けられない等の事情で、介護保険のサービスが利用できない場合には、例外的に老人福祉法に基づく措置が行われる。
3 生活保護受給者の介護保険料については、介護扶助が適用される。
4 介護保険の適用を受けている場合には、「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に基づく公費負担医療の給付は行われない。
5 介護保険の給付を受けていても、ガイドヘルプサービスや手話通訳などの障害者施策のサービスを受けることができる。

〔解答4〕 2・5
3は、介護扶助ではなく生活扶助。自己負担部分が介護扶助。



〔問題5〕 介護保険法に定義する訪問看護の内容について正しいものはどれか。1つ選べ。
1 居宅を訪問して、入浴、排泄、食事等のその他の日常生活上の世話を行うサービス
2 居宅を訪問して、浴槽を提供し入浴の介護を行うサービス
3 居宅を訪問して、療養上の世話又は必要な診療の補助を行うサービス
4 居宅を訪問して、理学療法、作業療法、その他必要なリハビリテーションを行うサービス
5 居宅を訪問して、療養上の管理や指導を行うサービス

〔解答5〕 3
 1は日常生活上の世話ではなく、療養上の世話なら○

〔問題6〕 区分支給限度基準額について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 区分支給限度基準額のサービス区分には、訪問サービス区分、通所サービス区分、短期入所サービス区分の3つがある。
2 区分支給限度基準額は、被保険者が1日に利用可能なサービスの限度として設定されている。
3 市町村は、国が定めた区分支給限度基準額を上回る額を、その市町村の区分支給限度基準額として定めることができる。
4 施設サービスについては、区分支給限度基準額は設定されない。
5 市町村は、区分支給限度基準額の範囲内で、サービスごとの種類支給限度基準額を定めることができる。

〔解答6〕 3・4・5
 1は、訪問通所サービスはひとつである。


〔問題7〕 利用者負担についてただしいものはどれか。2つ選べ。
1 介護保険の給付に係わる利用者負担については、定額が原則であり、定率による徴収は認められていない。
2 居宅介護サービス計画費に付いては全額保険給付されるため,利用者負担は発生しない。
3 介護保険施設入所者の教養娯楽費については、すべて保険給付の対象となっているため、徴収することはできない。
4 介護保険施設入所者の食費については、入所者の所得に関係なく標準負担額が徴収される。
5 災害等の特別な事情により、利用者負担の支払いが困難と認められる者については、減免が行われることがある。

〔解答7〕 2・5
 1の利用者負担は1割の定率に決まってるじゃん。それ以上は、自己負担。


〔問題8〕 基準該当サービスについて正しいものはどれか。2つ選べ。
1 基準該当サービス事業者の認定は、都道府県が行う。
2 短期入所生活介護における基準該当サービスは、指定通所介護事業所または社会福祉施設に併設されている場合にのみ認められている。
3 訪問看護における基準該当サービスは、離島において認められている。
4 訪問介護における基準該当サービスは、介護福祉士又は訪問介護員を3人以上配置しなければならない。
5 訪問入浴介護における基準該当サービスは、認められていない。

〔解答8〕 2・4 
 3は、医療分野は基準該当サービスがないから×。


〔問題9〕 介護保険施設について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 介護療養型医療施設には、支援相談員を配置しなければならない。
2 介護老人福祉施設には、機能訓練指導員を配置しなければならない。
3 介護老人福祉施設には、生活相談員を配置しなければならない。
4 介護老人保健施設には、支援相談員を配置しなければならない。
5 介護老人保健施設には、栄養士を必ず配置しなければならない。

〔解答9〕 2・3・4
5は、100人以上の場合義務づけられる。


〔問題10〕 第1号被保険者の保険料について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 保険料の徴収はすべて公的年金からの特別徴収によって行われる。
2 保健料率は、原則として5年ごとに設定される。
3 保険料は、所得段階別の保健料率により算定された定額が賦課される。
4 保険料の額は、市町村の介護サービスの見込み量に応じて変わる。
5 保険料を1年以上滞納したものは、被保険者資格を喪失する。

〔解答10〕 3・4


〔問題11〕 要介護認定について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 要介護認定を受けようとする被保険者は、市町村に申請をしなければならない。
2 要介護認定は、介護認定審査会のあった日にさかのぼってその効力を生ずる。
3 市町村は、主治医がいない申請者に対して、指定医又は市町村の職員である医師の診断を受けるべきことを命ずることができる。
4 介護認定審査会は、申請者の要介護状態の軽減又は悪化の防止のために必要な療養に関する事項について、市町村に意見を述べることができる。
5 介護認定審査会は、家族その他の関係者の意見を聞いてはならない。

〔解答11〕 1・3・4


〔問題12〕 介護保険における要介護状態について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 身体上および精神上の合併症状がなければならない。
2 入浴、排泄、食事等の日常生活における基本的な動作のすべてにわたって介護を要する状態でなければならない。
3 介護の必要の程度に応じて、5段階に区分される。
4 要介護認定等基準時間のみで要介護状態を判定するものではない。
5 要介護認定等基準時間の推計方法は市町村が定める。

〔解答12〕 3・4


〔問題13〕 要介護認定における市町村の役割について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 要介護認定は、介護認定審査会の判定に基づき市町村が行う。
2 認定申請は、市町村長が職権により行うことがある。
3 認定調査は、市町村の職員以外の者が行うことはできない。
4 二次判定の基準は、地域特性に基づき市町村が定める。
5 市町村が行う認定結果の通知は、居宅介護支援事業者を経る必要はない。

〔解答13〕 1・5


〔問題14〕 要介護認定における特定疾病について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 第2号被保険者の要介護状態が特定疾病に起因するか否かは、介護認定審査会で判定する。
2 第2号被保険者は、特定疾病以外でも要介護者と認定される場合がある。
3 特定疾病の種類は、地域特性に応じ都道府県が追加できる。
4 パーキンソン病は、特定疾病に含まれる。
5 悪性新生物は、特定疾病に含まれる。

〔解答14〕 1・4



〔問題15〕 介護認定審査会について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 市町村は、それぞれ単独で設置しなければならない。
2 委員の定数は、国が一律に政令で定める。
3 委員は、市町村長が任命する。
4 審査判定は、委員により構成する合議体で行う。
5 被保険者は、都道府県介護認定審査会に再審査を請求できる。

〔解答15〕 3・4


〔問題16〕 介護給付費(介護報酬)が要介護状態区分に応じて異なるサービスはどれか。2つ選べ、
1 居宅介護支援
2 訪問介護
3 訪問看護
4 通所介護
5 訪問入浴介護

〔解答16〕 1・4


〔問題17〕 居宅介護支援の業務について正しいのはどれか。3つ選べ。
1 介護支援専門員は、居宅サービスの原案に位置付けた居宅サービスについて、利用者から文書又は口頭により同意を得なければならない。
2 介護支援専門員が居宅サービス計画に訪問看護を位置付ける場合には、主治の医師等の指示が必要である。
3 居宅介護支援事業所の管理者は、介護支援専門員以外の適当な職員にも居宅サービス計画を作成させることができる。
4 利用者が居宅で日常生活を営むことが困難となった場合には、介護支援専門員は介護保険施設への紹介その他の便宜の提供を行う。
5 サービス担当者会議の開催は、介護支援専門員の役割である。

〔解答17〕 2・4・5


〔問題18〕 居宅介護支援の提供について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 要介護認定を受ける前でも、居宅介護支援の利用申込を受けることができる。
2 居宅サービス計画は、利用者の希望を基礎として作成されることを説明し、その理解を得なければならない。
3 意思又は判断能力が十分でない利用申込者については、本人の同意がなくても居宅介護支援を開始することができる。
4 居宅介護支援の開始後速やかに、利用者に重要事項を記した文書を交付し、説明しなければならない。
5 自らの事業所の居宅介護支援について説明を行った場合でも、利用者が他の事業所を選択することを妨げることはできない。

〔解答18〕 1・2・5


〔問題19〕 居宅介護支援事業者と市町村の関係について正しいものはどれか。 3つ選べ。
1 市町村は、事業者に居宅サービス計画の提出を求めることができる。
2 利用者が介護保険施設への入院又は入所を希望する場合には、事業者は速やかにその旨を市町村に連絡し、指示を仰がなければならない。
3 利用者が不正の行為により保険給付を受けようとした場合には、事業者は速やかにその旨を市町村に通知しなければならない。
4 被保険者証に記載されているサービスの種類指定に不服がある場合には、事業者は市町村にその変更を求めることができる。
5 市町村が利用者からの苦情に基づき事業者に文書の提出を求めた場合には、事業者はこれに応じなければならない。

〔解答19〕 1・3・5


〔問題20〕 居宅介護サービス計画費の請求について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 請求が認められるためには、居宅介護支援を受けることについて、利用者があらかじめ市町村に届出を行っている必要がある。
2 通常、翌月の10日までに国民健康保険団体連合会に請求しなければならない。
3 介護給付費明細書および給付管理票を添付して請求する。
4 月の途中で利用者が介護保険施設に入所した場合には、その月の請求は入所した施設が行う。
5 月を通じて利用者が痴呆対応型共同生活介護を受けている場合も請求できる。

〔解答20〕 1・2・3


〔問題21〕 居宅介護支援を行うにあたっての基本姿勢として適切なものはどれか。3つ選べ。
1 利用者の選択に基づき総合的かつ効率的にサービスが提供されるよう配慮しなければならない。
2 公正中立に行わなければならないので他の事業所の介護支援専門員と連携してはならない。
3 自ら提供する居宅介護支援の質の評価を行い常にその改善を図らなければならない。
4 特定のサービスを利用させることの代償としてその事業者から金品を収受してはならない。
5 サービス担当者会議では利用者の同意を得ずにその個人情報を用いることができる。

〔解答21〕 1・3・4


〔問題22〕 居宅介護支援の具体的な内容について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 利用者の希望が通所介護サービスであったため、解決すべき課題の把握は行わなかった。
2 訪問介護員が適切なサービスを提供しているかどうかを確認した。
3 利用者が要支援の場合には、モニタリングの実施は半年に1回と決めた。
4 利用者が居宅への訪問を希望しなかったので、居宅介護支援事業所での面接のみで解決すべき課題の把握を行った。
5 身体機能に変化はなかったが、利用者の希望が変わったので、居宅サービス計画を変更した。

〔解答22〕 2・5


〔問題23〕 居宅サービス計画について、適切なものはどれか。2つ選べ。
1 居宅サービス計画は、介護保険のサービスのみによって作成される。
2 介護老人保健施設の退所予定者から依頼があった場合には、退所前から居宅サービス計画を作成することができる。
3 被保険者証に介護認定審査会の意見が記載されている場合には居宅サービス計画の内容について、介護認定審査会の承認が必要である。
4 居宅サービス計画が作成されずに居宅サービスを利用した場合には、居宅サービスの費用は償還払いになる。
5 訪問介護計画は、居宅サービス計画の一部として介護支援専門員が作成しなければならない。

〔解答23〕 2・4


〔問題24〕 ひとり暮らしのAさん(75歳)は要支援と認定を受けているが、食事をつくることで困っている。配食サービス以外でこのニーズに対応できる社会資源として適切なものはどれか。3つ選べ。
1 訪問介護
2 訪問看護
3 通所介護
4 訪問リハビリテーション
5 ボランティアによる家事援助

〔解答24〕 1・3・5



〔問題25〕 介護専門支援員の基本姿勢として適切なものはどれか。2つ選べ。
1 利用者の人権を擁護する。
2 利用者と友人のような親しい関係になるように努める。
3 家族への支援を常に最優先する。
4 居宅サービス計画の作成が重要であり、サービスの実施状況に関心をもつ必要は無い。
5 自らが属する事業者・施設の利益を優先して働くようなことがあってはならない。

〔解答25〕 1・5


保健医療サービス分野基礎


〔問題26〕 高齢者の疾病について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 パーキンソン病では、知的活動は低下するが、表情の豊かさは保たれる。
2 萎縮性膣炎の治療には、ホルモン療法を行う。
3 長期臥床後に急に起き上がると、血圧が上がりやすい。
4 変形性膝関節症では、臥床時に痛みを生じる事はない。
5 糖尿病では、合併症として視力障害が起こる。

〔解答26〕 2・5


〔問題27〕 適切なものはどれか。2つ選べ。
1 低体温の場合には、頻脈になりやすい。
2 長期間ジギタリスを使用している場合には、頻脈になりやすい。
3 高齢者には、動脈硬化による高血圧症が多く見られる。
4 浅い呼吸と深い呼吸を繰り返す場合には、脳血管障害のような中枢神経障害が疑われる。
5 通常の呼吸では、横隔膜は使われない。

〔解答27〕 3・4


〔問題28〕 脳梗塞を発症したAさん(80歳)は、病院からの退院後、食事の度にむせて、咳き込んでいる。検討すべき内容として適切なものはどれか、3つ選べ。
1 発熱している場合には、誤嚥性肺炎の可能性があるため、医療機関を受診する。
2 背もたれに寄りかかり、上を向いて飲み込むようにする。
3 好ましい食品について栄養士と相談する。
4 飲み込まないよう、ヨーグルトよりもジュースにする。
5 誤嚥性肺炎を予防するために、口腔内の衛生保持について、歯科を受診する。

〔解答28〕 1・3・5


〔問題29〕 リハビリテーションについて適切なものはどれか。2つ選べ。
1 脳梗塞の発症後は、少なくとも2週間を経てからリハビリテーションを開始する。
2 関節可動域の測定は、痛みが起こらない範囲で行う。
3 医療機関での作業療法では、手芸や木工など家庭ではあまり行わない動作の訓練を優先して行う。
4 片麻痺の患者の移乗動作訓練では、車椅子から立ちあがるとき、患側の足はやや前方に出す。
5 歩行の介助では、手をつなぎ、体からできるだけ離れて歩く。

〔解答29〕 2・4


〔問題30〕 痴呆について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 意識障害がある場合には、痴呆の診断はできない。
2 痴呆性高齢者が間違った事を行ったときには、直ちに正しい内容を教えて理解させる。
3 徘徊の治療のためには、ひもでベッドに縛る事もやむをえない。
4 痴呆性高齢者が自分で着替えられるといっている場合は、着替えは自立していると判断できる。
5 近年、アルツハイマー病の症状を改善する治療薬が開発された。

〔解答30〕 1・5


〔問題31〕 適切なものはどれか。3つ選べ。
1 精神分裂病の患者には、服薬の継続を支援する必要がある。
2 せん妄には、軽度の意識の混濁を伴う。
3 高齢者の夜間せん妄は、多くの場合回復が望めない。
4 老年期うつ病では、朝型に症状が悪化しやすい。
5 自殺による死亡率は70才代より20才代のほうが高い。

〔解答31〕 1・2・4


〔問題32〕 疾患と起こりやすい症状の組み合わせについて適切なものはどれか。3つ選べ。
1 気管支喘息――――浮腫
2 糖尿病――――――下肢の感覚障害
3 骨粗しょう症――――脊椎圧迫骨折
4 慢性硬膜下血腫――味覚障害
5 心不全――――――呼吸困難

〔解答32〕 2・3・5


〔問題33〕 適切なものはどれか。3つ選べ。
1 糖尿病患者の食事では、糖分の摂取を控え、脂肪やたんぱく質で代替する。
2 適切なエネルギー摂取量は、年齢や生活活動強度により異なる。
3 献立の内容や食堂の雰囲気は、食事の摂取量に影響する。
4 高齢者の尿量が減少した場合は、水分補給よりもまず利尿剤を服用する。
5 褥そうがある場合は、たんぱく質を多く摂取する。

〔解答33〕 2・3・5


〔問題34〕 呼吸器の疾患と治療について適切なものはどれか。2つ選べ。
1 高齢者では、肺の残気量が増加する傾向がある。
2 在宅酸素療法は、人工呼吸器により呼吸を補助する治療である。
3 気管カニューレの交換は、年に1回行う必要がある。
4 人工呼吸器を装着していても、車椅子での外出が可能である。
5 介護老人保健施設には、肺結核患者の療養を積極的に行うことが求められている。

〔解答34〕 1・4



〔問題35〕 感染症について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 膀胱炎の原因菌としては、大腸菌が最も多い。
2 膀胱留置カテーテルの使用は、尿路感染症の予防に効果がある。
3 食事介助時に唾液が介助者の体についても、C型肝炎ウイルスに感染する恐れはない。
4 施設の入所者の咽頭内に細菌が検出された場合は、個室に隔離すべきである。
5 施設内でレジオネラ菌による肺炎患者が発生した場合は、感染源を調査する必要がある。

〔解答35〕 1・3・5


〔問題36〕 適切なものはどれか。2つ選べ。
1 経管栄養は、膀胱瘻からも行うことができる。
2 経管栄養食の注入時には、ベッドに水平に横たわっていたほうがよい。
3 居宅でも、悪性腫瘍の患者に輸液ポンプを用いて、鎮痛剤を持続的に静脈内に注入することができる。
4 長期にわたる在宅中心静脈栄養療法の実施は困難である。
5 ペースメーカーは、洞不全症候群の治療に用いられる。

〔解答36〕 3・5


〔問題37〕 介護老人福祉施設に入所中のAさん(85歳)が、入浴中に意識を失った。対応として適切なものはどれか。3つ選べ。
1 直ちに呼吸の有無を確認する。
2 最初に発見した介助者が、すべての対応を自分一人で行う。
3 必要な応急処置を講じつつ、医療機関に連絡をとる。
4 起こった事態やその対応について、速やかに家族に連絡する。
5 死亡の確認は、必ず医療機関に搬送して行う。

〔解答37〕 1・3・4


〔問題38〕 痴呆性高齢者に対する訪問看護の内容として適切なものはどれか。3つ選べ。
1 薬剤を処方する。
2 本人の話を聴く。
3 介護の分担を決めて、家族に割り当てる。
4 主治医との連絡調整を行う。
5 痴呆性高齢者の家族の集まりを紹介する。

〔解答38〕 2・4・5


〔問題39〕 訪問リハビリテーションとして適切なものはどれか。3つ選べ。
1 トイレに取り付ける手すりの位置について助言する。
2 日中はできるだけベッドから離れて過ごすよう勧める。
3 訪問時以外には機能訓練を行わないよう指導する。
4 入浴が自立していない利用者には、訪問の度に清拭を行う。
5 食事動作の訓練内容について、訪問介護事業所に情報提供する。

〔解答39〕 1・2・5


〔問題40〕 介護療養型医療施設について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 入院当初から、退院後の居宅での生活に向けた取り組みが行われる必要がある。
2 入院できるのは、脳血管疾患等の加齢に起因する疾病の場合に限られる。
3 介護支援専門員は、施設サービス計画の作成にあたり、医師やその他の職員と必ず協議しなければならない。
4 痴呆性高齢者は、老人性痴呆疾患療養病棟に入院することが原則であり、療養病床(療養型病床群を含む)には入院できない。
5 老人性痴呆疾患療養病棟からの退院にあたっては、精神保健指定医の診断が必要である。

〔解答40〕 1・3


保健医療サービス分野総合


〔問題41〕 介護する家族とその援助のあり方について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 介護の最初の時期にはショックや混乱が大きいので、方向づけが大切である。
2 介護者の怒りや否認が強い時には、介護者を全人的に受容することが求められる。
3 家族関係が以前から緊密であれば、介護者の混乱はあまりみられない。
4 家族会などの活動は介護者が自分を客観的に見つめるために役立つ。
5 介護者が疲れている場合にも、叱咤激励し続けることが重要である。

〔解答41〕 1・2・4


〔問題42〕 腎機能障害について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 血清クレアチニン値は、腎機能の指標になる。
2 腎機能の低下により、薬物の副作用が出やすくなる。
3 糖尿病性腎症による腎不全患者が増加している。
4 人工透析患者は、できるだけ多く水分を摂取すべきである。
5 完全に腎機能が廃絶しても、月に2回程度血液透析を受けることにより、社会生活に支障をきたさず生活できる。

〔解答42〕 1・2・3


〔問題43〕 居宅療養管理指導として正しいものはどれか。3つ選べ。
1 医師が、潰瘍性大腸炎にかかっている利用者に対し、居宅でブドウ糖輸液の点滴を行った。
2 薬剤師が、末期悪性腫瘍にかかっている利用者に対し、麻薬の副作用として便秘がおこることを説明した。
3 歯科医師が、脳卒中による片麻痺のある利用者の家族に対し、ブラッシングの方法について指導した。
4 作業療法士が、失行のある利用者に対し、着衣の方法について指導した。
5 歯科衛生士が、義歯の清掃方法について指導した。

〔解答43〕 2・3・5


〔問題44〕 介護老人保健施設からの退所の援助について適切なものはどれか。 3つ選べ。
1 入所者の心身の状況に大きな変化がなくても、退所できるかどうか定期的に検討する。
2 退所時の指導において、介護者に対する支援は重要である。
3 介護老人保健施設の医師は、退所時に訪問看護の指示を行うことができる。
4 投薬が必要な場合は、退所後も介護老人保健施設に通所し薬剤の処方を受けることができる。
5 退所後は、環境の変化があることから、30日以内に、再度要介護認定を受けなければならない。

〔解答44〕 1・2・3



〔問題45〕 短期入所療養介護の利用について適切な事例はどれか。3つ選べ。
1 要介護1、72歳、独居
 介護支援専門員が自宅を訪れた際、胸の強い痛みを訴えている。
2 要支援、62歳、娘と2人暮らし。
 慢性リウマチがあるほか、以前病院に入院したときに咽頭にMRSAが検出されたことがある。娘が旅行する予定である。
3 要介護4、78歳、配偶者と2人暮らし。
 脳梗塞のため片麻痺があるほか、経管栄養を行っている。配偶者が肺炎のため急に入院することになった。
4 要介護3、75歳、息子と2人暮らし。
 アルツハイマー病がある。息子が暴力をふるっていることがわかり、一時的に本人を遠ざけるべきだと考えられた。
5 要介護1、83歳、息子夫婦と3人暮らし。
 介護老人福祉施設の待機のため、息子夫婦が6か月程度の短期入所療養介護の利用を希望している。

〔解答45〕 2・3・4


福祉サービス分野


〔問題46〕 相談援助者の基本姿勢について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 クライエントの個人情報を他の者に伝えるときは、本人の了承を得なければならない。
2 クライエントの価値観や宗教などについて理解を持つことは好ましくない。
3 相談では事実を聞くだけでなくクライエントの感情も重視すべきである。
4 クライエントが自己を客観的に見ることができるよう、クライエントにスーパービジョンを行う。
5 人間の尊厳を大切にするという価値観は、相談援助活動において最も重要なことである。

〔解答46〕 1・3・5


〔問題47〕 ソーシャルワークが目標とするものとして適切なものはどれか。3つ選べ。
1 生活課題に対するクライエントの対処能力を高める。
2 クライエントを取り巻く環境を改善する。
3 クライエントに対する心理療法を中心として進める。
4 クライエントと社会資源とのつながりを強化する。
5 クライエントが地域社会とは関係をもたずに生活できるようにする。

〔解答47〕 1・2・4


〔問題48〕 ソーシャルワーカーの地域援助活動として適切なものはどれか。3つ選べ。
1 地域の商店、企業や自治会を訪問して、ボランティア活動への参加を呼びかけるチラシを関係者に配布してもらった。
2 住民団体の福祉活動計画を作るために、地域住民の福祉ニーズについての実態調査を行った。
3 地域での見守り活動を強化するために、住民基本台帳からひとり暮らし高齢者を抽出して、名簿を作成し、広く地域住民に配布した。
4 住民が福祉サービスをよく知り、積極的に利用できるよう、地域における電話相談事業を開始することを支援した。
5 当事者性を強めるために、さまざまな障害のある人々が参加する交流会を改組させ、障害・疾病ごとの交流会に分割させた。

〔解答48〕 1・2・4


〔問題49〕 相談面接におけるコミュニケーションの基本技術について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 傾聴のためには、クローズドクエスチョンを活用し、「イエス」か「ノー」の答えを引き出すことが有効である。
2 クライエントが述べたことを反復することは、援助技術として有効ではない。
3 クライエントが「語ること」のみではなく、「語らないこと」も見逃してはならない。
4 クライエントに対する相談者自らの感情を自己点検することが必要である。
5 面接の過程と到達点について要約し、面接の焦点を定めることは、大切な援助技術である。

〔解答49〕 3・4・5


〔問題50〕 援助困難者への対応について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 クライエントとの信頼関係の形成が難しい場合には、関係形成をあきらめて、家族や周囲からの情報収集にとどめる。
2 サービスの拒否はクライエントの意思なので、あくまでも自己決定を尊重し、積極的な働きかけはしない。
3 サービスを拒否する場合には、よく観察するなどして、その理由を考えていくことが重要である。
4 的確な支援をするために、他の専門職や関係機関と連携して対応することが大切である。
5 クライエントの行動が援助者にとって間違いだと思えても、その背景を理解しようとする態度が重要である。

〔解答50〕 3・4・5


〔問題51〕 成年後見制度や地域福祉権利擁護事業について正しいのどれか。2つ選べ。
1 成年後見制度では、判断能力を喪失した人に、補助人をつけることができる。
2 任意後見制度では、判断能力が衰える前に任意後見人を指定しておくことができる。
3 成年後見制度では、後見人が選任されると、その旨戸籍に記載される。
4 地域福祉権利擁護事業は、痴呆性高齢者など判断能力が不十分な者が利用する制度である。
5 地域福祉権利擁護事業の実施主体は、家庭裁判所である。

〔解答51〕 2・4


〔問題52〕  訪問介護の内容として正しいものはどれか。2つ選べ。
1 配食サービス
2 褥そうの処置
3 同居の家族に対する食事の準備
4 外出の援助
5 体位変換

〔解答52〕 4・5


〔問題53〕 訪問介護事業所におけるサービス提供責任者について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 事業所の事業規模に応じて、1人以上配置されなければならない。
2 事業所の従業者及び業務の管理を一元的に行わなければならない。
3 訪問介護員に対する技術的指導などを行い、サービス内容を管理しなければならない。
4 サービス提供責任者ではない訪問介護員に、訪問介護計画を作成させることができる。
5 訪問介護計画の内容を、利用者またはその家族に説明しなければならない。

〔解答53〕 1・3・5


〔問題54〕 通所介護事業所について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 利用定員を定める必要は無い。
2 看護職員を配置しなければならない。
3 生活相談員を配置しなければならない。
4 入浴サービスを行わなければならない。
5 管理者は、通所介護計画の作成を他の事業所の介護支援専門員に委託することができる。

〔解答54〕 2・3



〔問題55〕 短期入所生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 利用期間は原則として1週間から3週間と定められている。
2 緊急避難的な利用は認められない。
3 身体拘束を行うことは、原則として禁止されている。
4 相当期間連続して利用する場合には、短期入所者生活介護計画を作成しなければならない。
5 他のサービスと組み合わせて、在宅生活を支援していく視点が重要である。

〔解答55〕 3・4・5


〔問題56〕 痴呆対応型共同生活介護について正しいものはどれか。3つ選べ。
1 共同生活住居の入居定員は、5人以上9人以下とされている。
2 居室は個室が原則である。
3 利用者がそれぞれの役割を持って家庭的な環境の下で日常生活を送ることができるよう、配慮しなければならない。
4 利用者の負担により、他の事業所の訪問介護を利用させることができる。
5 家庭的な雰囲気が大切なので、痴呆対応型共同生活介護計画を作成する必要はない。

〔解答56〕 1・2・3


〔問題57〕 特定施設入所者生活介護について正しいものはどれか。2つ選べ。
1 有料老人ホームやケアハウスは指定の対象となる。
2 要支援者は利用できない。
3 看護職員の配置は義務づけられていない。
4 施設サービスに類似しているので、介護支援専門員が施設サービス計画を作成する。
5 おむつ代を利用者の負担とすることが認められている。

〔解答57〕 1・5


〔問題58〕 車いすで生活しているAさん(66歳)が、1人で外出できるように、住宅改修を検討している。このうち介護保険の支給対象となるものはどれか。3つ選べ。
1 部屋の出入り口にスロープを取り付ける。
2 玄関の開き戸を引き戸にする。
3 玄関から門扉までの通路に屋根を取り付ける。
4 玄関から門扉までの通路を舗装する。
5 門灯を設置する。

〔解答58〕 1・2・4


〔問題59〕 福祉用具について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 身体状況の変化に応じて用具を交換しやすくするために、貸与を原則としている。
2 特殊尿器など貸与になじまないものについては、購入費支給の対象となっている。
3 市町村長が全ての貸与事業者を指定することとなっている。
4 福祉用具の選定にあたっては、専門知識を有する者との連帯を図ることが必要である。
5 福祉用具の選定にあたっては、介護者の負担軽減を最重視しなければならない。

〔解答59〕 1・2・4


〔問題60〕 介護老人福祉施設について適切なものはどれか。3つ選べ。
1 第2号被保険者である要介護者は利用できない。
2 終(つい)の棲家(すみか)的性格の施設なので、入院・死亡以外の退所は考えなくてよい。
3 医療的ケアを中心におく施設ではないが、終末期の援助が必要になっている。
4 家族関係の改善など、入所者への家族への支援も必要である。
5 画一的な介護ではなく、入所者の状態にあわせた個別的な介護が求められている。

〔解答60〕 3・4・5

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