罰だけがすべてではない

 昨日と今日読んだ本にいいことが書いてありました。
 大体こんな内容です(少し改変があります)。
 昔、殿様がいました。
 殿様ですから、当然専属の食事係がいるわけです。
 ある時殿様がご飯を食べようとお膳のフタをとったところ、死んだ蠅が入っていました。そんなものを食わせようとしたのですから、何らかの罰が与えられるのは必定です。時代が時代ですから、切腹かもしれません。
 殿様は一瞬、じっとそれを見つめ、食事係を呼びつけようとしました。
 そのとき、食事係の上司でもあり、殿様の側近中の側近の男が蠅を含んだ部分を食べてしまいました。
「殿、拙者が今日の食事の毒味を頼まれておりました。別に毒はないようです」
 殿様は食事は食べませんでしたが、食事係を呼ぶことはやめてしまいました。
 ずっとあとでこのことを聞いた食事係は、側近の男への信頼が増したばかりか、そののち失敗をすることはありませんでした。
 



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